現在CBメディカルでは、医療に関するすべての事務業務の情報誌「医事業務」が配信する

メールマガジンにて、コラムを連載中です。

◇医療に関するすべての事務業務の情報誌「医事業務」
    https://www.e-sanro.net/magazine_iryo/iji/
   ※「医事業務」は株式会社産労総合研究所が発行する情報誌です。

 メールマガジンは無料でご覧いただけます。配信をご希望される場合は、
 以下登録フォームよりご登録ください。

    医事業務メールマガジン 登録フォーム
   ※「医事業務」メールマガジンの登録フォームに移動します。


【第8回】

これから入院患者が増える疾患 第2位は循環器系の疾患、第1位は?

-データで見る医療介護の現状(8)-

こんにちは。

医療介護経営支援を行うCBメディカルの小林です。

前回、2030年頃まで入院患者は増加傾向にあると書きました。

今回は、疾患別に入院患者の傾向を見ていきましょう。

年齢階級別の受療率を示したものが 次のです。

受療率は、人口10万人あたり何人の入院患者がいるかを計算したものです。

出典:平成29年患者調査をもとに独自に作成

今後、高齢者が増加し、現役世代が減少していきます。

高齢者の受療率が高い疾患ほど入院患者の増加が期待できます。

一方で、現役世代の受療率が高いほど、入院患者が減少していく可能性があります。

受療率と将来推計人口から、疾患別の入院患者の増減率をシミュレーションしたものが

次のグラフです。

グラフ

出典:平成29年患者調査と国立社会保障・人口問題研究所 日本地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)をもとに独自に集計

 

2015年を基準にしたときに入院患者が増える傷病分類を青色、減るものを赤色、

あまり変わらないものを灰色のスケールで表しました。

入院患者の増加率が最も高いのは「10 呼吸器系の疾患」です。

2030年では2015年と比べて26%ほど入院患者が増加する推計となりました。

「10 呼吸器系の疾患」は、2030年以降も横ばいでの推移が見込まれますので、

しばらくの間、入院患者減少の心配はなさそうです。

次いで、入院患者増加率の高い傷病分類は、「9 循環器系の疾患」

19 損傷,中毒及びその他の外因の影響」になります。

一方で、減少率が高いのは「15 妊娠,分娩及び産じょく」「16 周産期に発生した病態」

「17 先天奇形,変形及び染色体異常」になります。

現役世代減少の影響を大きく受ける傷病分類です。

表で示した受療率と、国立社会保障・人口問題研究所の日本地域別将来推計人口

(平成30(2018)年推計)を利用することで、ご自身の地域の入院患者数を

シミュレーションすることもできます。

簡易的なものではありますが、病院経営の参考になると思います。

ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

|発行元


 株式会社産労総合研究所『医事業務』編集部
 ホームページ:https://www.e-sanro.net/magazine_iryo/iji/

|連載内容に関するお問合せ先


 株式会社CBメディカル 「医事業務」メールマガジン担当
 問い合わせフォーム:https://www.cb-m.co.jp/contact/