現在CBメディカルでは、医療に関するすべての事務業務の情報誌「医事業務」が配信する

メールマガジンにて、コラムを連載中です。

◇医療に関するすべての事務業務の情報誌「医事業務」
    https://www.e-sanro.net/magazine_iryo/iji/
   ※「医事業務」は株式会社産労総合研究所が発行する情報誌です。

 メールマガジンは無料でご覧いただけます。配信をご希望される場合は、
 以下登録フォームよりご登録ください。

    医事業務メールマガジン 登録フォーム
   ※「医事業務」メールマガジンの登録フォームに移動します。


【第6回】

外来需要が増加する3つの傷病分類とは?

-データで見る医療介護の現状(6)-

こんにちは。医療介護経営支援を行うCBメディカルの小林です。

 

前回、人口推計から見るとグラフ1のように外来患者は減少傾向となる見込みであると

書きました。

グラフ1

出典:平成29年患者調査と国立社会保障・人口問題研究所 日本地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)をもとに独自に集計

外来患者の年齢構成比をみると約半数が65歳未満です。

今後、高齢者増加による需要の増加分以上に、人口減少による需要減少の影響を大きく受ける

ことが見込まれます。

 

今回は、もう一歩踏み込んで、傷病毎に外来患者の状況を見てみましょう。

まずは傷病毎の外来患者の年齢構成比を確認しますグラフ2

 

グラフ2

出典:平成29年患者調査をもとに作成

灰色のスケールで示したものが65歳未満の年齢構成比です。

オレンジ色のスケールで示したものが65歳以上の年齢構成比です。

 

65歳以上の年齢構成比が高いのは、「9 循環器系の疾患」や

「13 筋骨格系及び結合組織の疾患」等です。

一方で、65歳未満の年齢構成比が高いのは「15 妊娠,分娩及び産じょく」

「16 周産期に発生した病態」等です。

この年齢構成比をもとにして、外来患者の増減率をシミュレーションしてみた結果が

グラフ3のとおりです。

 

グラフ3

出典:平成29年患者調査と国立社会保障・人口問題研究所 日本地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)をもとに独自に集計

 

2015年を基準にしたときに外来患者数が増える傷病分類を青色、減るものを赤色、

あまり変わらないものを灰色のスケールで表しました。

 

外来患者数が増えるのは、「9 循環器系の疾患」「13 筋骨格系及び結合組織の疾患」

「6 神経系の疾患」の3分類のみです。

外来患者数があまり変わらないのは、「7 眼及び付属器の疾患」

「4 内分泌,栄養及び代謝疾患」「2 新生物<腫瘍>」3分類です。

その他の14分類については減少傾向になると見込まれます。

今回のシミュレーションは全国平均ですが、人口減少が進む地域においては、

より急激に外来患者数が減少する恐れがあります。

クリニックの新規開設や医師採用においては、このような傷病分類別のシミュレーションを

参考にしてみてはいかがでしょうか。

|発行元


 株式会社産労総合研究所『医事業務』編集部
 ホームページ:https://www.e-sanro.net/magazine_iryo/iji/

|連載内容に関するお問合せ先


 株式会社CBメディカル 「医事業務」メールマガジン担当
 問い合わせフォーム:https://www.cb-m.co.jp/contact/